蜜蠟の引き目技法
蜜蠟の引き目技法
彫金の技法のひとつで、蜜蠟で形を作り石膏で型どりして
その中に銀や金を流しこんで金属に置き換えます。
蜜蠟(beewax)はミツバチの巣で、ミツバチの分泌する蝋成分で出来ていますが、
融点が低く手の温かさで柔らかくなってしまいます。
口紅や靴クリームなどに使われているので、いかに柔らかいか想像がつくでしょう。
柔らかい蝋を引っ張って筋目をつけ文様にして
それを生かしてジュエリーを作るのですが、
気温に影響を受けやすく暑いとフニャフニャになるし、
寒いと折れやすくなるし、なかなか思う様になりません。
それでもこの技法が面白いのは、金属とは思えないような
流れるような柔らかいフォルムを指先で形づくる事が出来るところでしょうか。
大人の女性に似合う 高級感のある彫金ジュエリーにぴったりの技法ですね。
筋目を際立たせる為に「いぶし仕上げ」でわざと黒く仕上げます。
ですからお手入れも要りませんし
普段使いからちょっとあらたまった席まで、使える範囲の広いのも彫金の魅力ですね。
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